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『世界史の実験』

  • 古刊

櫻庭凌也

『世界史の実験』
著者 柄谷行人

出版社 岩波書店
発売日 2019/2/21
言語 日本語
梱包サイズ 17.3 x 10.8 x 1.6 cm
発送重量 141 g
本の長さ 224
ISBN-10 4004317622
ISBN-13 978-4004317623

カタツムリを何と呼ぶだろうか。私は東京出身だから普通の呼び方しかしないのだが。地方では、マイマイ、ナメクジ、デデムシ、ツブリなどと呼ぶところもあるらしい。

柳田国男の『蝸牛考』を読んでもらればわかるだろう。『蝸牛考』については訳本があるので、気になる人は読んでみてはどうだろう。

柳田国男は、日本の神学と言われる民俗学の提唱者。民俗学は伝承や妖怪を研究する学問だ。余談だが、民俗学と民族学は別物だ。

今回、紹介する本書はそんな柳田国男に関わる内容だ。柳田国男が考えた神国日本の歴史について考察する内容である。神道と島崎藤村の関係、トマス・モアが言ったユートピアが日本に実在したことなどが明らかになる。

また、『実験の史学』に見られる柳田国男のが行った「歴史の実験」も見所。ここでいう実験は、自然実験と検索してもらうとわかるだろう。文献研究ではない歴史の研究法である。決して歴史のifストーリーなんかではない。

柳田は『先祖の話』においても実験という方法により、戦後の「新たな社会組織」を考察する。著者は「これは宣長のいう「古道」の回復と同じことです。」と述べている。

本書は読んでいくうちに、柳田国男の世界に引き込まれていく1冊。本書を読めば、彼のイメージがきっと頭に出来上がるはず。

『実験の史学』や『先祖の話』などに興味を持ったなら、本書の購入を検討してはどうだろうか、まずは「実験」として。